船舶PCの時刻設定に関するサイバーリスク

船舶PCの時刻設定に関するサイバーリスク

各船に搭載されているPCの時刻設定とTime Zone設定が正しくないため、本船が送信したメールが相手先に届かない事例が発生しています。各社におかれましては十分ご注意ください。

 

問題: 

(1)船舶PCの時刻設定とTimeZoneが正しくない場合、メールが受信側サーバにSPAM判定されることがある

(2)SPAM判定された場合、メールは宛先に届かないし、送信者にも通知されない

 

対策: 

(1)船舶PCのTimeZoneは初期設定から、原則変更しない

(2)時刻調整するときは、設定されているTimeZoneの時刻に調整する

 

解説: 

 船舶に搭載されているPCですが、時刻(PC時計)とTime Zoneの指定ができます。通常これらのPCは導入時点で正しく設定されておりますが、船員によっては船の移動に合わせてLocal Timeに調整するケースがあります。  PC時計を船舶の現在地のLocal Timeに変更した場合、Time Zoneも現在地に調整しないと時刻をやり取りする際に不整合が起こります。  昨今の陸上側のシステム(メールサービスにおけるAnti-SPAMなど)などはセキュリティ強化のため、送信メールの通信時刻とTimeZoneを検証しています。時刻が著しくずれていると判断された場合、該当メールはSPAMメールとしてブロックされることがあります。この場合送信者(本船)にも通知されません。同様の理由で船舶PCの時刻が大きく狂っている場合も影響があります。

 

 船舶PCの時刻設定には十分ご注意ください。

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