海図校正ソフトのデータ通信量の増加に関して

お客様各位

 

さて、各船社様におかれましては、船舶における海図校正及びNotice to Marinersの受信のため、各種海図補正ソフトを船舶に導入していることと存じます。昨今におきまして、これらのソフトウェアの通信量が月によっては急激に増加することが報告されております。想定外の高額通信請求が発生することがありますのでご注意ください。

 

2015年9月現在、一般的な船舶の月間メール通信データ量は80-100MB程度です。海図校正ソフトのアップデートデータはメールに添付されて送信され、その通信量は月平均で約10MBです。これはメールデータ全体の10%程度になります。

 

しかしながら、昨今は特定の月にアップデートが集中することがあり、その時の通信量は通常の通信量の10倍近くにも及ぶことがあります。下のグラフは、とある船舶の海図校正ソフトの月刊データ量の推移です。通常は10MB以内に収まっているのですが、アップデートの多い月では100MB近い通信量が発生していることがわかります。

 

 

このようなケースでは通常のメール利用頻度であるにも関わらず、衛星通信請求が二倍以上になります。業務上必要なデータであるだけに、ブロックするわけにも行きません。

 

また、業務用メールアカウントと同アドレスでアップデートを受け取っている船舶では、大量のアップデートデータの受信に時間がかかり、日常業務通信に遅延が発生する問題も出ております。

 

つきましては、各船社様におかれまして下記の対策を取られることをお勧めいたします。

 

(1)適正な衛星通信プランの選定

海図補正ソフトの月間データ量の平均は10MB程度ですが、アップデートが集中するケースがあることを十分理解し、その上で適当な衛星通信プランをご選択ください。最低限のプランを利用している場合、超過分のMB単価は高くなるため、アップデートが集中した月の請求額へのインパクトは大きくなります。

 

(2)適正なメールサイズ制限、メールボックスサイズ制限の設定

大容量のアップデートデータは、時期が集中する傾向があります。必要なアップデートを適宜受信できるよう、適切にメール制限を設定してください。

 

(3)業務用メールアカウントと、データ用メールアカウントの分離

海図補正ソフトのデータ更新用に、別メールアカウントを用意すると、運用面が向上します。また、通信データ量の確認も容易になります。

 

 この他、ORIONルータを利用されている船舶では、上記のアップデートを衛星経由ではなくローカル4Gを使って受信する対策も可能です。ぜひご検討ください。

 

 

 

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